リレハンメルオリンピックの
フィギュアスケートを観たの
は当時、ナンシー・ケリガン
襲撃事件が世間でも注目され
ていたからで、ケリガンのラ
イバルで同じくメダル候補の
トーニャ・ハーディンングと
の氷上の戦いに興味が沸いた
からでした。

結果はケリガンがハーディン
グに勝ちましたが金メダルは
ウクライナの白鳥、オクサナ
・バイウルでした。

この16歳の少女が2位から
の逆転を決めたのです。

しかもこのフリーで滑る直前
の練習で他の選手とぶつかり、
利き足のスネを3針も縫って
いました。

本番1時間前に痛み止め注射
を打っての強行出場です。

意外な展開で驚きましたが解
説者の説明を聞いて納得しま
した。

バイウルは3歳のときに父親
が家庭を顧みず両親が離婚し、
10歳の時に祖父母が死去、
13歳の時にはスケートの道
を開いてくれた母親が死去、
そしてスケートを教えてくれ
た、たった一人の友人とも言
えるコーチもスケート連盟と
の折り合いが悪く、目の前か
らいなくなった。

ああ、どれだけ不運なんだろ
う。

しかし、これらをすべて乗り
越えての演技に感涙した人は
多いと思います。

1994年リレハンメルオリンピック
エキシビジョン 世界が泣いた!

オクサナ・ バイウル The Swan

3針縫った足首も激痛なはず
なのに何事も無かったかの如
くジャンプする。

白鳥の羽に見立てた手首が羽
ばたくように力強く、観る者
の涙を誘う。

神様ありがとう!この少女を
見捨てないでくれてありがと
う。

みんなそういう想いで観てい
ただろう。